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ご無沙汰でした

 暑い夏でした。って、まだ残暑はぶり返すのかな。いい加減にしてください。
 私は生きてますよー、どうにか、ですが。
 先日、友人と横浜のタイめしを食べた。彼女がいうには、「確かにあるんだけど、閉店したかもしれないし、今日は休みかもしれないし、時間が合わないかもしれないし、たとえ店に入れたとしても、どんな店か不明。おいしいかどいうかも不明。高いか安いかも不明」という怪しい店。
 店はあって、しかも相当に怪しかった。雑居ビルに狭くて暗い(ほんとに暗い、足下が不安なくらい)階段を昇ると、もう、これって、あやしいスナック? という雰囲気に満ち満ちていた。不法滞在、ストリートガール、町金……などという単語がつぎつぎに浮かんでくるのだ。とにかくランチタイムでオープンはしている、こわごわ入ると、これはもう、完全にスナックというか安いバーというか、狭くてかたっぽにカウンターがあって、カウンターに向ってテーブルが詰まっていて、奥がちょっと広くてテーブル3つ、というレイアウト。客はざらりといっぱいで、若い娘さんもいる。近所のおやじもいる。おなじみさんもいるし、私たちみたいなフリの客もいる。カウンターの端っこにいろんな料理が並んでいて、つまりランチバイキングなのであった。からり小規模だよ。おおきい電気釜、ひやむぎみたいな麺、あとはカレーが3種くらいとサラダ、炒めやさい、春巻き、かな。もうひとつふたつあった。
 奥の席について、早速料理をとりにいったけど、 とにかく狭いから、人とすれ違えない。皿を持った人が3人いると、どこで待っていいかわからないという案配。私が取ったのは、ごはん(タイ米ミックス)にカレー2種(ひき肉と、鶏のココナツカレー)、野菜炒めとサラダ。春巻き。つまり、ほとんど全部(笑)。スプーンと箸、お茶も貰って席について、あいそうのない料理を食べたら、これがね、おいしい! そのおいしさは、知り合いの料理が上手なおばさんがいろいろお総菜をつくってくれた、というおいしさなのであった。トムヤムクンとかエビとか、高い材料は一切なしね。そのへんの八百屋と肉屋で調達した材料だ。でも、おいしいふつうのタイごはん。わっ、いいじゃん、ここ、と友人と大きくうなずきながら食べていると、カウンターの奥で料理をしていた太めのお姉さん(おばさんとのあいだ)が、麺を泳がせたスープと、タピオカと練乳とココナツミルクの小さいデザートを持ってきてくれた。素晴らしい。
 もっと食べたいけど、もうほとんど料理がないね、などとこぼしていたら、そのお姉さんができたての料理を追加。するとわらわらとみんな席を立って取りにいくから、またすぐなくなってしまう。
私たちのとなりには二十代前半というきゃしゃな娘さんがふたり、箸を変なふうに握って、つつくように食べている。彼女たちも私たち同様初めて来たようだった。テーブルに全部の料理がけっこうな量で並んでいる。食べきれるのかいな、と心配になるような、力の抜けた食べ方だったのに、どっこい、力を抜いて食べ続け、新しい料理も取りにいき、テーブル一杯の皿も、なんとなく空になっている。力を抜いて継続。たくさん食べてたよ。
 で、これが800円。安いよ、ほんとに。こじゃれたアジアめし屋のランチなんか全然かなわないね!
 どこにある店?と聞いても無駄です。私は彼女なしでは二度と行けないと思う。桜木町から10分くらい歩いたとこらへん、と申し上げておきましょう。
 ちなみに友人はタイめしにはとても詳しく、仕事で数え切れないほどタイに行っている人で、あらゆるタイめしを体験しているのだ。その彼女が、「タイのふつうのそうざいを、料理上手な人が作った味」と保証したんだよね。
 そういうごはんがいいなあ。ふつうにおいしいってやつです。
by kuunuu | 2011-08-30 18:45


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